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歯列矯正と歯ぎしりの治療のマウスピースは違う?

■歯列矯正と歯ぎしりの治療のマウスピースは違う?

 

歯科治療と用いる“マウスピース”には、いくつかの種類があります。その中でも一般的に良く知られているのは歯列矯正用のマウスピースですね。インビザラインに代表される矯正用マウスピースは、日本でもかなり有名になりましたが、歯ぎしりの治療で使うマウスピースとはどのような違いがあるのか気になりますよね。

 

▼矯正用マウスピースの特徴

 

歯列矯正に用いるマウスピースは、とても薄いです。インビザラインのマウスピースであるアライナーは、厚みが0.5mm程度しかありません。また、すべての歯をしっかり覆うような形ではあるものの、歯列にフィットするよう設計されるため、装着時の違和感・異物感はかなり小さくなっています。そして何より重要なのは、矯正用マウスピースは歯を動かすために装着する装置である点です。そうした目的で作られるマウスピースは、歯科治療において他にありません。

 

▼歯ぎしりの治療のマウスピースの特徴

 

歯ぎしりの治療に用いられるマウスピースを「ナイトガード」といいます。その名の通りナイト(夜間)に装着するマウスピースで、基本的には矯正用マウスピースと同じ透明ですが形はケースによって少しずつ異なります。矯正用マウスピースのように、歯をすべて覆うような形態ではなく、高さは歯冠の1/3くらいです。歯ぎしりによる歯の摩耗や損傷を防ぐことを主な目的として装着します。そのためインビザラインのマウスピースよりも分厚いです。

 

▼矯正用のマウスピースは歯ぎしりの治療に使えない?

 

インビザラインのマウスピースを見ていただくとわかりますが、ナイトガードのような高い強度を備えた装置ではないので、歯ぎしりの治療に使うのは難しいです。また、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方は、インビザラインのマウスピースが割れやすくなるため、その点はご注意ください。

 

逆に、ナイトガードで歯並びの治療を行うこともできません。ナイトガードはあくまで歯ぎしりによる悪影響を最小限に抑えるための装置であり、歯を動かすようには設計されていないのです。両者は一見すると似たような装置に見えますが、期待できる機能には大きな違いがあります。

 

▼歯ぎしりでインビザラインのマウスピースが壊れたら?

 

歯ぎしり・食いしばりによってインビザラインのマウスピースが破損したら、すぐに主治医に報告しましょう。破損が軽度であれば、そのまま使えることもありますが、大きく壊れている場合は、作り直す必要があります。壊れたマウスピースでは、適切な矯正力が働かないため、無理に使い続けることは控えてください。ちなみに、インビザラインならデータをもとにしたマウスピースの新製が可能なので、作り直しに時間はかかりません。

 

▼まとめ

 

今回は、歯列矯正と歯ぎしりの治療に用いるマウスピース違いについて解説しました。見た目は似ていても、用途がまったく異なっているため、混同しないように注意してください。